『生まれてこないほうが、良かったのか?』

『生まれてこないほうが、良かったのか?』

『生まれてこないほうが、良かったのか?』

お盆というイベントが終わり、
母は次の「目の前のニンジン」がなくなり
面白くないのか、機嫌が悪い。

 

つい、
「ママの機嫌が悪いのは私のせい?」
といってから、
しまったと思ってももう遅い

 

いきなり耳元で、またもや
「生まれてこなきゃ良かったのに」
って、ポロッと言われてしまいました。

 

私も太宰治みたいに
「生まれてきて、すいません」とか、
咄嗟の切り返し言葉を持ってればよかった!

 

まぁ、母は
「死にたい」とか、
「生きてたって、しょうがない」とか、
しょっちゅう言うから、

 

「またか」っていう
罵詈雑言なんですが、
気になってたのかもしれません。

 

夕涼みもかねて
大好きな図書館に行って

 

『生まれてこないほうが、良かったのか?』

 

という、森岡正博の本を見つけました。

 

偶然の必然ですね!

 

森岡正博博士は、東大で学び、
早稲田とかで教鞭を取っていた、
哲学と、倫理学と生命学の教授。

 

『草食系男子の恋愛学』って本で、
わりとメジャーな方です。

 

 

「生まれてこなければよかった」という
暗黒トンネルをくぐりぬけて
「生まれてきて本当によかった」という
光明を見ようとする道、

 

私はそれを「誕生肯定」と呼んで哲学的に考察してきた。

 

というところから始まります。

内容を紹介しますね!

 

★★★★★
21世紀の哲学においては
「生まれてこなければよかった」という
思想は広く「反出生主義」と呼ばれていて、

・・・・・・

人間が生まれてくることや、
人間を生み出すことを否定する思想がある。
★★★★★

 

「反出生主義」とは
人間たちが
この世界生まれて出てくるのは
間違ったことであるから、

 

人間たちが
生まれてこないようにした方が良い
とする考え方で、

 

その「反出生主義」にも、
いくつかのバリエーションがある。

 

その中の1つのデビット・ベネタの「誕生害悪論」もその一つである。

 

ベネタは、
人間が生まれてくる事は例外なく
悪いと主張する。

 

生まれてきた人が、
友人や家族に恵まれた人生を送り、
仕事が成功して
幸せに満ちていたとしても、

 

その人が「生まれてきた事」は、
その人が「生まれてこなかったこと」に
比べて悪いのだと言う。

 

そしてベネタは

「人類の段階的絶滅」を提唱している。

自殺によってではなく、人類が徐々に
「出産を諦める」ことによって
全体としてこの世から消えていくのが
良いと言うのである。

 

つまり人類の自然消滅を肯定してるのね?

 

実は「誕生否定」の思想は、
文学においても哲学においても
宗教においても、
古代から面々と説かれ続けてきた。

 

==========
「生まれてこないほうがよかった」は
人類2500年の歴史を持っているのであり、
現代において突然出てきたものではない。
==========

 

そして読み進んでいるうちに、
びっくりすることが出てきました。

 

それは、また次回に!