名前物語④穢された名前など要らん by 時雨

名前物語④穢された名前など要らん by 時雨

名前物語④穢された名前など要らん by 時雨

 

4話では「穢された名前」をもつ

「時雨」のヒネクレてしまった

矜持について考えました。

 

「時雨」はもともとは上級霊といわれる

力の強い「霊」だったのですが、

いつからか

穢れた名前になってしまったと

思い込んでしまったようです。

 

レイコのせいではなさそうですが、

1話で内容が完結しているため、

詳しい事情は不明。

 

察するに、

 

レイコに名前を奪われた時点で

「自分で穢された名前」になってしまった

という強い思い込みが

できたのでははなかろうか?

と感じました。

 

それまでに

なんらかの事件はあったと思います。

 

けれども上級霊としてのプライドが

レイコに敗北したことで

一気にネガティブ一色に

染まってしまったように感じます。

 

私たちもそうですよね?

 

誰かにディスられると

立ち直れないほどプライドが

木っ端みじんになってしまう。

 

プライドが高く高潔な人は

「自分が穢れてしまった」

 

「自分には価値がない」という自己否定の沼にはまり込んでしまいやすい。

 

時雨も

そうだったんじゃないかと思っています。

 

 

しかし、時雨の優しさは「笹田」という

夏目貴志の同級生の少女に

かつて示され、

少女の心の支えとなっていたのです。

 

 

時雨はその少女を知っていました。

 

 

「御礼を言いたい」という

再三の呼びかけにもニヒルに

応えませんでした。

 

 

しかし、それは

「自分が穢れているから」

接触してはならないという

罪悪感がそうさせていたの。

 

 

切ないわぁぁぁ。

 

うんとイヤな霊となって

人間が悲しむのを見てやるのだ!

 

などとヒネクレて

夏目貴志の同級生を

「神隠し」してしまうのです。

 

「神隠し」を

同時に何人もすることができる

ハイクラスの霊力を持っている。

 

ニャンコ先生がサポートしなかったら

夏目貴志も危なかった・・・

 

 

 

「時雨」は最終的には

夏目との短い会話では

毒づいていたものの、

 

 

名前を返されるにあたって

 

 

 

かつて高貴であった自分の霊を取り戻す。

 

夏目貴志が

友人帳の名前を返す儀式をすると

悪霊がとりついたようなニヒルな顔が

瞬時にイケメンにかわっていくの。

 

それほどに名前は人格と結びついてる。

 

名前はその人そのものと

いうことが今回もわかりました!

 

名前を取り戻す、その瞬間に

光のエネルギーとなって拡散していく。

 

その光が拡散して消滅していく最中に

 

「時雨」は一瞬だけ

少女の頭をなでるように触れたの。

 

まさに

 

光のエネルギーを注ぐように・・・

少女は「時雨」に対する感謝の念を

しっかり伝えることができた。

 

相互に

 

美しいエネルギーの交換があったと信じています。