世界遺産の天龍寺塔頭「等観院」の写経、13年たっても永久保証!

世界遺産の天龍寺塔頭「等観院」の写経、13年たっても永久保証!

2007年の文庫本『想いをかわす「般若心経」』

京都・天龍寺塔頭・等観院 公認:写経奉納セットという本を購入。

13年も前の文庫本の付録、ということで「付録は有効なのか?」と

やってみたい気持ちになりました。

 

この本には「写経」に書く文字の「お手本ではこの字」ですが

「こちらの字」を使ってもいいのですよ。

という般若心経の「文字」のバリエーションを優しく解説してくださっています。

様々な「般若心経の」経典や写経手本を見比べると、

経文の一部の字体が異なっていたり、

見慣れない文字が使われていることがあります。

 

こうした違いがあるのは、『般若心経』の手本が作られた時代の違い、

旧字と常用漢字、書き写した人が選んだ書体の違いによるもので、

一般の人には別の漢字に見えてしまうことがよくあります。

 

と例を挙げて説明しています。

 

般若心経の解説も載っています。解説については

著者ごとに個性的で私は「そういう個性」がとても面白く感じています。

 

等観院は、一般公開していない「天龍寺」の搭頭。

調べてみたら世界遺産でした!

 

「天龍寺」というと、一般に「一つの大きなお寺」と思い込んでいる人が多いようです。

そのため観光に訪れると、西側の一番奥にある大きな建物を

「本堂」と勘違いするようですが、実際には本堂ではありません。

 

正式には「大方丈」や「庫裏」と呼ばれる建物で、

現在は「寺務所」という天龍寺全体を統括する事務局が設置されているところです。

 

実は、天龍寺をはじめとする禅宗の大寺院は、一つの大きな寺ではなく、

その境内の中に点在する小寺院によって構成された複合寺院になっています。

 

その小寺院のことを塔頭(たっちゅう)と呼び、

江戸時代には天龍寺の境内に三十三もの塔頭が存在しました。

しかし、昭和初期の境内地処分法により、天龍寺境内は縮小され、

現在の塔頭は十一。その中の一つが「等観院」になります。

 

 

天龍寺の場合、前述したように大方丈・庫裏・曹源池などは

観光客が拝観できるように開放していますが、等観院をはじめとする

塔頭は基本的に一般公開していません。(p48)

 

なんだか「奥の院」という印象を受けますね。

 

次も引用で説明いたしますね。

その歴史は南北朝時代にはじまった

 

等観院は、南北朝時代後半の至徳三年(1386)に、

細川満元公が京の寺戸(現在の京都府向日市(むこうし)

に建立したと伝えられています。

 

開山(寺院の創設者)は天龍寺開山の夢想禅師の直弟子である

徳曹周佐(とうそうしゅうさ)禅師。

 

徳叟禅師は、天龍寺第二十代の住持をはじめ、

京都の南禅寺や等持院、鎌倉の瑞泉寺などにも歴住した

高名な禅僧で、示寂後には後小松天皇から諡号を頂いています。

 

*( おくりな ( し)あるいは 諡号 ( しごう、諡號 ) は、

主に帝王・相国などの貴人の死後に奉る、生前の事績への

評価に基づく名のことである。

「諡」の訓読み「おくりな」は「贈り名」を意味する。

 

その後歴史の流れとともに映画盛衰をたどりましたが、

明治維新後の廃仏毀釈の影響で明治十八年には廃寺同然になったそうです。

しかし大正十年に京都・峰山の吉村氏が志願し、

天龍山開山の夢想禅師と等観院の開山・徳叟禅師のご縁から、

日向市から天龍寺の塔頭に移して再建され今日まで継承しています。(p50)

とのことです。

 

歴史にのみこまれ「廃寺寸前」までいったものの

有志の方やご縁があって持ちこたえて現在に至るのですね。

 

一般公開していないのも「奥の院」的なお寺ですね。

 

写経好き社長さんなら色々な「写経情報」をご覧になりたいのでは?

と思い私なりに色々な本を探していて「一番コンパクトな文庫」として

入手した写経本。なんとなく「奥の院」てきなミステリアスな

歴史的なバックグラウンドが気に入ってしまいました。

 

発売から13年たって「写経の納経」ができるのかな?と思いましたが

12月3日に写経して郵送にて納経させていただきました。

 

 

 

最後に願文についての等観院の記述

 

般若心経の経文をすべて書き終えたら、左から三行目の、祈願したいことを書いてください。

「心願成就」「家内安全」「身体健全」などの祈願はもちろんですが、

この写経は書いた人の「想い」を供養するものなので、

仕事のこと、夫婦関係や人間関係のことなど、写経をする人のさまざまな「想い」を

自由に書いていただいて結構です。

写経とともにその「想い」を等観院にて供養いたします。(p55)

 

ワタクシといたしましては、この一文がとても嬉しく思いました。

 

大変感激しましたが、12月7日に「納経御朱印」のお葉書をいただきました!

ただただ嬉しく心から感謝しております。

しかも筆文字で「御送りくださりありがとうございました」と!

なんてへりくだった一文でしょう!

等観院様、ありがとうございました。合掌

 

ワタクシといたしましては、この一文がとても嬉しく思いました。

何のために「写経するのか?自分の願いがあるから!」ですよね?

今回のこの13年前の文庫本に対しての等観院の永久保証というのはスゴイと思いました。

投函して4日で「御朱印」が送られてきました。

社長さんなら当たり前の「スピード感ある対応」だと思いますが、

「永久保証」

「スピード」

「手書き」

まさに3拍子揃った神対応、ぜひ見習いたいと思いました!