ドラマの中の筆跡⑩偽の手紙で捨てられた女にされた『ブリジャートン家』未婚の娘

ドラマの中の筆跡⑩偽の手紙で捨てられた女にされた『ブリジャートン家』未婚の娘

ドラマの中の筆跡⑩偽の手紙で捨てられた女にされた『ブリジャートン家』未婚の娘

 

 

『ブリジャートン家』は19世紀初頭、

イギリス摂政時代(リージェンシー)の

ロンドンを舞台に、貴族たちの華やかな

 

原作はアメリカの作家ジュリア・クインの

『スピンオフ』というベストセラーロマンス。

 

 

今回私が話題にするのは、

フェザリントン家の遠縁の娘

ナタリー・トンプソン。

 

 

 

 

 

田舎の貧乏貴族の彼女は玉の輿結婚を

画策する両親からロンドンの

フェザリントン家に預けられている。

 

 

軍人のジョージ・クレインと教会で出会い

愛し合うようになったナタリーは妊娠してしまう。

 

 

 

 

一方ジョージはスペインに戦争で出兵中。

ナタリーはこの事態を

手紙でジョージに知らせるが返事がない。

 

 

 

 

妊娠を知らせるまでは

ラブレターが頻繁に来ていたというのに!

 

 

ともかく、ナタリーは平生でいられない・・・

フェザリントン夫人にもバレて生理がない!

とシーツを持ってきて怒鳴られ、

こんなふしだらな娘を預かるなんて、

うちの娘たちの評判にもかかわる、

と激怒される。

 

 

 

ナタリーは決して尻軽ではなく「愛」だと

主張するが、

 

 

フェザリントン夫人は妊娠したナタリーを

多少条件が悪くても

「自分の子供かどうかわかりっこない」

爺さんに押し付けようと企むのだ。

 

 

 

そのためには強情になっているナタリーの

恋をあきらめさせる必要がある

ということでジョージからの

 

「もう、愛していない」という偽の手紙を作らせる。

 

 

ナタリーの事情を探る

フェザリントン家の娘ペネロペ。

 

 

 

 

彼女が母親にジョージの事を密告したので、

偽の手紙を作ることには成功できたのだ。

 

 

筆跡学はヨーロッパ発祥。

世界的なスピリチュアル・リーダーであった

ルイーズ・ヘイはヴィモラ・ロジャースの

” Your Handwriting Can Change Your Life”

『あなたの字が人生を変える』を読んで

「筆跡」を変えた、とまで言っています。

 

 

この本にはアルファベットの

筆跡分析について詳しく書かれているの。

 

 

こういうふうに筆記体の「f」など、

尻尾をたっぷり書くと「女性らしく繊細さ、

エレガントさが出せる」みたいな感じで。

 

古今東西「筆跡」の分析の重要性は

遺言・契約・結婚証明に至るまで

常に真贋を判別してきているのです。

 

 

特にフランスでは筆跡学の国家試験があって、

筆跡から「性格や行動のクセ」を読み取って

人事の採用を決めたりするようです。

 

 

つまり、

 

 

ジョージの筆跡を真似て

そっくりそのまま

「妊娠したことは自分の責任ではない」という

ナタリーを拒絶する手紙を作り上げ

彼女を「誰でもいいから結婚しなくては」

という選択をさせる陰謀がされた。

 

 

ネタバレになるので、

あらすじは書かないで置きますね。

 

 

しかし、

 

 

手紙を頻繁にやり取りしていたナタリー、

ベッドに彼からの手紙を束で隠していて

夜ごと何度も何度も読み返しているのです。

 

 

絶対に見間違えるはずのないジョージの

「冷たい返事」を信じてしまうほど巧妙な

 

「偽モノ作家」は、この時代引く手あまたの隠れ「花形職業」

 

だったことは間違いありません。

実際このあとも『ブリジャートン家』では

数々の筆跡に関する

面白いエピソードには事欠かないの。

 

 

印刷もあったけれど、

書類などは手書きの時代、

私には憧れの時代です。

 

 

この時代に生まれていたら、

ラブレターの書き方の先生とかラブレターの

代書屋をやって荒稼ぎできたと思います。

 

副業では「もらったラブレター」の

本気度を読み解きます!とか言って

 

 

ラブレター解読でも稼げていたと妄想しちゃったりしてね。(笑)